蓄電用ヒューズの応用と選定

エネルギー貯蔵システム（Energy Storage System、略称ESS）は、電力の貯蔵と供給を行うシステムであり、スムーズな移行、ピークシフト、周波数・電圧調整などの機能を備えています。エネルギー貯蔵電池システム（BESS）、変流器システム（PCS）、電池管理システムおよびその他の制御装置で構成されています。よく知られている電力用ヒューズおよびスイッチ類の製品は、主にエネルギー貯蔵システム内のエネルギー貯蔵電池システムおよび変流器システムに適用されます。

エネルギー貯蔵電池システム（BESS）は、電池セル（Cell）、電池モジュール（Module、電池モジュールや電池パックとも呼ばれる）、電池ラック（Rack、電池キャビネットとも呼ばれる）などの複数の構成要素を直列（S）および並列（P）に接続して電池“コンテナ”を形成し、500kW、1MW、2MW、2.5MW、3MWなどの多様なシステム容量があります。

エネルギー貯蔵電池システムの充放電を制御し、交流・直流の変換を行います。貯蔵電池内の電力を交流負荷に供給（放電）することも、交流電力を直流に変換して貯蔵電池システムに充電することも可能です。したがって、PCSはDC/ACの双方向変換器である可能性があります。

ヒューズの選定方法 - 電圧

ヒューズの定格電流の選定

ヒューズの上下位間選択的協調

ヒューズF0とF1は回路内で直列関係にあり、流れる作業電流は同じです。回路の作業電流とシステム電圧に基づき、まずF1の規格を選定し、その後「ヒューズ選択的協調」の要件に従ってF0の規格を選定します。電圧レベルは電池モジュール電圧またはシステム電圧を参照して選定します。ヒューズF0とF1は「上下位」に属し、選定時に選択的協調を行う必要があります。F0のアーク前I2tはF1の総I2t値より大きいこと：GB/T 13539.5第9章のヒューズ上下位間選択的協調要件に適合します。